986ボクスター初期型の幌の不具合
986ボクスターにはMY98あたりまではメジャーな幌のトラブルがあります。
これは、ソフトトップコントロールシャフト(幌を引っ張っているワイヤー)が熱によって変形し、左右の巻き取りに差異が生じてしまうため、幌が傾いて開いたりするというもの。
ワイヤーは、左右側面に付いてる各ギヤBOXとセンター1個のモーターとを繋ぎ、動力伝達するものです。
2000年あたりの中期モデルは対策済とのことですが、不具合のある年式に対しては走行に関係のないパーツのためリコールとはなっていません。
症状が出ると、最悪の場合は下記画像のようにコンパートメントアームや支持カバーを破壊してしまう可能性もあり、できるならば早めに対策しておきたい部分でもあります。
そこで、正規ディーラーであるポルシェセンター世田谷に行って話を聞いてみました。
メーカーからの指示で2003年以降のパーツに交換は可能であるが、ギアボックス、コントロールシャフト交換と工賃、調整でざっと20万オーバーとのこと。
コントロールシャフトのみを交換すると言った方法もあるようだが、どのように取付がされていて、どこでやってもらえるか等は不明のようです。
2003年以降の後期モデルでは、ガラスウィンドウに変わり幌の構造自体が変更となっているため、ギアボックスごと交換しないと各部の形状が違うため取り付けできないのは間違いないでしょう。
が、、2000年モデルぐらいのパーツだとコントロールシャフトのみの交換でもできるはずです。
おそらくPCとしては、そのあたりの作業を行いたくないのでしょう。
ちなみに、2000年(中期型)のコントロールシャフトに交換する場合、のパーツと金額は以下のようになります。
- 部品代PLIABLE-SHAF (98656171702) 3,100×2本
- 工賃25,000~30,000程度
交換済かどうかはよく見ると判断できます。
チューブの中に螺旋状にワイヤーが巻かれている物が対策済、のっぺりした感じのは不具合品です。
対策前の物は部品番号98656171700です。
本ページの画像は、兵庫県の空冷ポルシェ専門店ゼネレイトさんが以前に公開されていたものです。
ゼネレイトさんのページ閉鎖のため以前はリンクさせていただいていましたが、個人的に保存していたアーカイブから画像を拝借して掲載する形に変更させていただきました。